蒼空と雲ときみと

ワールド・ネバーランド~ククリア王国物語~ / 徒然なるままにゲーム / 創作 / ほそやさん

 
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蒼月の道化師 探索編1

ミッテは同じカースメーカーの兄を探しに来たとか、そうじゃないとか。
アリステラとデクシアは、血縁だけど従兄妹くらいの関係かなと思っています。

見上げるとそこには枝をしならせるまでにずっしりと重く生る木の実がぶら下がっている。
手を伸ばし、思い切って口にしてみてもいいし、気にせず先へ進んでもいい。

本文は追記のなかに。

----------
「…………木の実?」

ふと、足を止めてミッテが呟いた。

「ん?どうした、ミッテ」

アリステラが振り返ると、ミッテは生い茂る樹を仰ぎ見ていた。
視線の先をたどるとたわわに実る赤い果物がぶら下がっている。

「ああ、なんか生っているな」
「なんだ、腹減ったのか?」

アイが手にした弓をつがえると、器用に実を射落とす。
誰が指示するわけでもなく、デクシアが落ちてきた実をキャッチした。
りんごに似たそれは、熟れて甘い匂いをさせている。

「おいおいおい、矢ムダにすんなよ」
「これだけ素材があればいくらでも補充できる。問題ない」

イルリークとアイが話す横で、デクシアは手にした実を見つめていた。
くしくしと袖でこすってみる。あ、ちょっとぴかぴかになった。

「いいぞデクシア、食べてみろ」

アリステラに言われて、デクシアは躊躇なくその実をひと齧りした。
口いっぱいに頬張ったそれを、また一切の躊躇なく咀嚼する。

もぐもぐ。

もぐもぐもぐもぐ……。

もぐもぐもぐもぐもぐも……ぐ……。

表情にこそ変化はないものの、その額にはぽつぽつと汗が滲む。

「ダメそうだな。行くぞ、ミッテ」

言いながら身を翻し、颯爽と先へ歩み始めるアリステラ。
そのうしろをミッテがとてとてとついていく。

「いやいやいや、待てよお前らデクシア放置かよ!」

みるみる顔色が悪くなってきたデクシアと、アリステラとミッテの背中を見比べながら、イルリークが叫んだ。
おんなふたりは振り返るそぶりすら見せない。

「あいつらふたりにすんのも心配だから、アイ、お前はあっちについていけ。そして待ってるよう言え」
「了解」

アイを見送って振り返ると、デクシアが顔を真っ青にしていた。
おいおいおいおい。

「ってお前飲んじまったのかよ!?吐き出せよ!わけわかんねーもん飲み込むなよ!」
「最初は甘酸っぱいんだけど、あとから、こう、わけのわからない辛さと苦さと……鼻にくる酸味が……」
「いやいやいや、味の感想は聞いてねーけどな!」
「あと……胃に、くる……」
「だろうな!飲み込んじまったからな!!」

腹を抱えて反省のポーズで樹に寄りかかるデクシアに、イルリークはそっと背中をさすってやった。

「いや、確かに俺メディックだけど……なんかこう、違う気がする……」

結局、苦しむデクシアを置いてさくさく行ってしまったアリステラ・ミッテ・アイの三人と無事合流できたのは、数時間後のどっぷり日が暮れたころだった。
おまけにアリステラには「遅い!ミッテが怪我でもしたらどうする!」と怒鳴られ、ミッテはしばらく口をきいてくれないどころか目も合わせてくれないという、とても理不尽な目にあった。

それでも、デクシアは文句のひとつも言わないし、とくに気にしている様子もない。
さっぱり関係性のわからない三人に、イルリークは関わったことを後悔しはじめていた。

俺、この先やっていける自信ない……。

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  • Author : 月篠ミア
     座右の銘は「明日できることは明日やる」
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