蒼空と雲ときみと

ワールド・ネバーランド~ククリア王国物語~ / 徒然なるままにゲーム / 創作 / ほそやさん

 
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
08


スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

蒼月の道化師 草創

蒼月の道化師。

前衛のダークハンター2人と、
後衛にはメディック、カースメーカー、レンジャーという編成で
探索を始めました。



あまり深く考えずに見た目で揃えたパーティだったけれど、
いざ集めてみたらなんだか賑やかになったので、
彼らのおはなしを作ってみました。

本文は追記のなかに。

----------
「それで?どうするんだ?」

ピンクの巻き髪が特徴的なダークハンターの女――アリステラがやれやれとため息をつく。
同じくダークハンターの男デクシアははなから話し合いに参加する気はない、とその場にしゃがみこんだ。
腰に手を当てて回答を待つアリステラと、それに対してまったく反応がないカースメーカーの少女・ミッテの顔を上目で見上げる。

「…………つくろう」

声を張るでもなくあくまでひとりごとのように、ミッテがぼそりと言った。

「わかった。そっちのほうが縛りがなくて良さそうだ」

既存のギルドはどこも新規の受入はしていないというし、世界樹に関する知識も経験もなにもないが、手っ取り早く探索を始めるにはそれがいちばんの近道だった。
残された時間というものがあるのかすら疑わしいが、一分一秒を無駄にする道理もない。

「そうなるとギルド創設の手続きが必要になるが……デクシア、何か案は?」

創設にあたって、ギルド名を申請しなくてはならないが、もちろんそんなもの考えてきてはいない。
そもそも探索のためにギルドに所属することが必要だとか、そういった知識も一切持ち合わせないままとりあえずここまで来たのだから、手続きの煩雑さに辟易すらしていた。

「ない」
「だろうな」

即答するデクシアに怒るでも呆れるでもなく、ただ頷くアリステラ。

「ミッテはなにかあるか」

言われて、ミッテは無表情のままわずかに首を傾げた。

「ここで立ち話もナンだ。飯でも食いながら考えるぞ」

ミッテの言葉を待たずにアリステラが号令をかける。
デクシアが立ち上がるとともに、

「………… “道化師” 」

またぼそりとミッテが言った。

「ふうん。いいんじゃないか。デクシア、どう思う」
「いいと思う」
「だろうな」

言いながらダークハンターとカースメーカーのトリオは、遅い朝食をとるために適当な店を探して歩き始めた。

***

「っとに……どこも入れてくれないとかどういうことだよ……」

酒場の円卓で、頭を抱えるメディックの男。

「我々でギルドをつくるしかないだろう」

それに対し、レンジャーの男が腕組みをして応える。

「うんうん」

バードの優男がにこにこと頷く。

「いやいやいや、なにが嬉しくて男3人でギルド作らなきゃなんねーんだよ」
「そうだね、そうだよね」
「お前な……ほんっとになにも考えてねーだろ」
「そうでもないよー」
「今の状況わかってんの?」
「うんうん。なんとなく」
「おいおいおい…」

なんで俺はこんな奴拾っちまったんだ、とメディックは後悔のあまりに眩暈を覚えた。
いや、まあ迷宮探索に勇んで来たもののどこのギルドも門前払いのあぶれ組という成り行きでこうしているだけなんだが。

それにしても、どこも新入りを受け入れてくれないとかどういうことなのか。
自分たちでギルドを立ち上げる方が手っ取り早いとは言われたものの、そんな面倒なことしたくない。
作ったら管理しなくてはならないではないか。この面子だとどう考えても負担が平等になるとは思えない。

「じゃあお前ところの家紋から “月白” というのはどうだ?」

ふいに隣のテーブルから気の強そうな女の声が聞こえて、耳をそばだてた。なにやら決め事をしているらしい。
装備やその消耗具合から見るに、先輩冒険者というわけでもなさそうだ。

と、いうことは。

「いいと思う」
「デクシア。お前には聞いてない」

言葉こそぴしゃりと厳しいもののたしなめるような口調で、そこに嫌悪のような感情は無かった。
言われた浅黒い肌のダークハンターも、とくに気にする様子もなく頬杖をついてご自由にどうぞと無言の意思表示をする。

「………… “蒼月”」

カースメーカーの少女が小さな声で言う。

「なるほど。決まりだな。ではのちほど再度冒険者ギルドへ出向こう」

やはり。
気持ちが焦るあまり、他二人の確認もとらないうちに声をかけていた。

「なあ、もしかしてギルド作るってはなししてんのか?」
「そうだが、お前は?」
「ああ、俺はイルリーク。見ての通りメディックだ」
「そうか。それで何の用だ」

テーブルに頬杖をつき、見せつけるように足を組み替えて、ダークハンターの女は言う。
不遜な態度が若干鼻につくが、こういう女も嫌いじゃない。

「そのギルド、俺たちも入れてくれないか」
「人数の心配なら問題ない。アタシたちだけでなんとでもなる」
「おまえらも仕方なくギルド立ち上げるクチだろ?」
「…………わたしはいいよ」

抑揚なくカースメーカーの少女が言った。
ともすると聞き逃してしまいそうなほど小さな声だが、しかしどういうわけかはっきりと届く。

「そうか。ミッテがそう言うなら仕方ない。デクシア、どう思う」
「いいと思う」
「だろうな」

ダークハンターの女は向き直ると、

「では、よろしく頼む。アタシはアリステラ。この無愛想なのがデクシアで、小さいのはカースメーカーのミッテだ」

無愛想と言われたデクシアは片手で挨拶をしてみせ、
ミッテはちらりとだけイルリークを見てすぐに目を逸らした。

いやいやいや、無愛想なのはあいつだけじゃないだろ。

「話が早くて助かる。俺はさっきも言ったけどイルリーク。あとはレンジャーのアイと、バードのヒーク」

と、背後を指し示して言ったものの。

「俺勝手に言っちまったけど、いいよな?」

レンジャーとバードを振り返る。

「ああ、構わん」
相変わらず腕組みして瞑目なんかしてみせながらアイが、
「うんうん、いいよー」
能天気な声でヒークが応えた。

「そういうわけで、これからよろしく頼む」
「よろしく」「よろしくねー」

イルリークに追随するように、アイとヒークが挨拶する。

「せっかくだから、ギルド立ち上げの前祝でもしないか。これから一緒に命を懸ける仲にもなるんだしな!」


そうして、ギルド【蒼月の道化師】は、
――スローテンポなカースメーカー・ミッテ、
――姉御肌のダークハンター・アリステラ、
――子分役のダークハンター・デクシア、
――折衝係のメディック・イルリーク、
――気取ったレンジャー・アイ、
――悩みごととは無縁なバード・ヒーク
の6人でここに結成されたのでありました。

それはつまり、
『常人にはついていけないミッテのテンポ』『デクシアが剣を使うようになった理由』『ヒークが仲間はずれになっている事実』『アイが二枚目になりきれない原因』『イルリークとデクシアの苦労』など様々な問題の始まりでもありましたが、それはまた、別のはなし。

関連記事



アオゾラトクモトキミト
バナー
  • Author : 月篠ミア
     座右の銘は「明日できることは明日やる」
  • Twitter : miammonite/xxmiaimxx
  • Since : 20111001
  • Contents : 創作/ゲーム記録/ほそやさん
  • リンクフリー
    (必要でしたら上記バナーをお持ち帰りください)
ワールド・ネバーランド~ククリア王国物語~
仮想世界シミュレーションゲーム「ワールド・ネバーランド ~ククリア王国物語~」オフィシャルサイト
当ページでは株式会社アルティが権利を持つ『ワールド・ネバーランド~ククリア王国物語~』の画像を利用しております。該当画像の転載・配布は禁止いたします。 (C)althi Inc. http://www.althi.co.jp/
 
検索フォーム
 
 
 
 
 
 
 
 
QRコード
QR
 

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。